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災害に強いすまいとまちづくりを目指す東大阪市

 
 東大阪市は、大阪府のほぼ中央に位置し、西は大阪市、北は大東市、南は八尾市、東は生駒山を挟んで、奈良県に接しており、市域面積は62km2で、人口は昭和30年に約26万人だったものが、その後急激な増加により昭和49年には2倍の約52万人に達しました。その後は、ほぼ同数で推移し、平成14年現在では人口約52万人、世帯数約20万世帯となっています。
 市内には国道308号、大阪中央環状線、大阪外環状線など幹線道路が通り、また鉄道では、JR学研都市線、地下鉄中央線、近鉄東大阪線、奈良線、大阪線等が走り、市内には併せて21の駅があるなど非常に交通利便性のよいところです。一方現在は宇宙開発にも関わる最先端技術を有した中小企業の集積したまちとして、また全国高校ラガーマンの憧れである近鉄花園ラグビー場が存在するまちとしても知られています。 しかしながら、昭和30年代以降の高度経済成長期には隣接する大阪市の影響を強く受け、産業経済の飛躍的な発展とあいまって市街化が急速に進行してきました。その後も中小企業の進出と市街化が進んできたまちであります。その間、大阪都市圏の労働者の受け皿として、文化住宅や長屋住宅などの、木造賃貸住宅が駅を中心とした地域に供給されてきましたが、都市基盤が未整備なまま開発されたため、住環境に多くの課題を残したまま現在に至っています。  
今回は、その東大阪市の中で近鉄奈良線「若江岩田駅」周辺のまちづくりについてご紹介します。現在、若江岩田駅北側の駅前では再開発ビルが完成し、近鉄奈良線の連続立体交差事業が進められ、南側の区域では災害に強いすまいとまちづくりのため、密集住宅市街地整備促進事業に取り組んでいるところです。

クリア 出会い・ときめき・共感のまち 若江岩田駅前再開発事業
   
    平成2年12月に再開発準備組合を設立して進めてきた若江岩田駅前再開発ビルが、このたび完成しました。
東大阪市ではよりよいまちづくりを目指して、様々な事業に取り組んでいますが、この再開発事業を契機に更によりよいまちづくりを進めていきます。
 
東大阪市基本計画及び再開発の方針

 東大阪市では、総合的・計画的な都市づくりに取り組む基本方針を掲げています。

1 広域的な「産業・生活文化の交流拠点」となる都市拠点の整備を促進します。
2 布施駅周辺一帯は、商業業務等が集積するにぎわい拠点として整備を促進します。
3 各駅前などの地域拠点は、地域の個性を活かした商業・業務などの都市機能の誘導、整備に努めます。
4 住環境が悪化している地区や悪化の恐れがある地区は、公共施設整備を含めた住環境の整備により、安全性・利便性・快適性の向上に努めます。
5 市民とともに考え、市民参加によるまちづくりを促進します。

 東大阪市の再開発の方針では、市街化区域の約78%にあたる約3,900haの市街地について1号地区として整備方針を定めるとともに、中心商業地区(布施駅周辺地区)、新都心整備地区(荒本・長田地区)及び地域拠点地区(若江岩田駅周辺地区、花園駅周辺地区、瓢箪山駅周辺地区など)を中心に9ヶ所約240haを特に一体的かつ総合的に市街地の再開発を促進すべき地区(2号地区)とし、公共施設の整備促進、土地の合理的かつ健全な高度利用の促進、過密市街地の解消等に努め、都市機能の更新を図ることとしています。
 そのなかで、ここ、若江岩田駅周辺地区は、駅前地区を中心に約13haを2号地区に指定されています。

若江岩田地域の再開発の基本方針
 若江岩田地域は、大阪市の東約10kmに位置し、交通の利便な地であるため古くから市街化が進行するとともに東大阪市中地域の中心的商業地としても発展してきました。しかし、近年は木造住宅の老朽化が著しく、また都市基盤整備、特に道路等の公共施設整備の立ち遅れとあいまって大規模な空閑地や都市的未利用地が数多く存在するなど様々な都市問題を抱えています。
 そこで地区のまちづくり方針として、
 
1 市中地区の玄関口にふさわしい高度利用の促進と都市的施設・魅力施設の導入を図り、賑わい拠点を形成します。
2 連続立体交差事業や都市計画道路、駅前広場、生活道路網等の整備により、ヒト・クルマ・モノ・情報が集中し、交流する拠点を形成します。
3 現代の居住水準の質的向上に寄与する住宅の供給や老朽建物の建替え・更新等を通じて総合的な居住環境の整備を図り、定住拠点を形成します。

などを軸として、地区の再開発計画の具体化を図りました。特に駅前地区においては、近鉄奈良線連続立体交差事業(平成4年度事業認可)、都市計画道路大阪瓢箪山線(平成元年度事業認可)、同八尾枚方線(平成5年度事業認可)などの基盤整備事業の進捗に併せて若江岩田駅前地区第一種市街地再開発事業(平成7年度再開発組合設立)や岩田町地区地区計画(平成5年度都市計画決定)などにより計画的なまちづくりを推進しているところです。

  若江岩田駅前地区第一種市街地再開発事業の目的及び整備の方針

 若江岩田駅前地区は、公共施設の整備水準が低い上、家屋も全体として老朽化が進んでおり、また、駅前でありながら車のアクセスが悪いことなどから土地の有効利用がしにくい状況でした。
 これらの問題解決のため、近鉄奈良線連続立体交差事業や都市計画道路大阪瓢箪山線整備事業などとの一体的な「まちなみ整備」と、商業施設や公益施設をはじめ、定住拠点にふさわしい都市型住宅の供給、駐車場の整備など土地の高度利用と都市機能の更新を図ることを目的として市街地再開発事業に取り組みました。
 施設建築物は、「地域拠点にふさわしい賑わい形成」をめざし、敷地西側(商店街側)に7階建の施設棟(1〜2階は商業施設、3〜6階は公益施設)を配し、東側には定住性の高い都市型住宅として超高層住宅棟(29階建 305戸)を配置しました。また、中央部付近は、1階は西側から連続した商業施設とし、2階から6階は自走式の立体駐車場(306台収容)としました。
 公共施設としては、区域内の都市計画道路大阪瓢箪山線(幅員16m延長170m)や駅前広場(1,142m2)のほか外周道路として市道岩田32号線及び同菱江若江線の拡幅整備を行いました。

建築のデザインコンセプト
大阪湾に鯨が泳いでいた古代のころ(約3000年〜2000年前)、若江岩田は河内湖の入江として様々な人やモノやコトが交流する拠点であったと考えられることから、湾に浮かぶ帆船をイメージに施設計画を立案しました。
 高層部は帆船の‘白帆’のイメージでシルバーグレーのアルミパネルと波のイメージをモチーフにした曲面手摺を設置し周辺からのランドマークとしてのシンボル性を表現するとともに、将来をみすえた軽快で未来型の親しみのあるデザインとしました。
 低層部は帆船の‘船の本体’のイメージで茶色系、イエロー系のタイル貼りによる落ち着きのある外装とし、基壇部・中層部・上層部の3層構成により、まちの統一性と変化を兼ね備えたデザインとしました。

  建築概要
工事名称
若江岩田駅前地区第一種市街地再開発事業施設建築工事
建築主
若江岩田駅前地区市街地再開発組合
建築地
大阪府東大阪市岩田町4丁目
地域地区
商業地域・高度利用地区・防火地域
本体工事
平成14年2月完成
区域面積
1.65ha
敷地面積
10933.81m2
建築面積
8286.24m2
延床面積
62330.89m2(住宅棟36109.3m2 施設棟26221.59m2
最高高さ
103.55m
構  造
住宅棟 RC造 施設棟 S造・SRC造
階  数
住宅棟 地上29階地下1階 施設棟 地上7階地下1階
主要用途 住宅棟 共同住宅・店舗・医療・事務所・駐輪場
施設棟 店舗・事務所・公益施設・多目的ホール・遊戯施設・駐車場(306台)



 
従前の建物概況
専用住宅
23棟 延 1835.48m2
専用店舗
3棟 延 179.95m2
住宅併用店舗
22棟 延 3229.07m2
その他
10棟 延 6682.10m2

   
 
事業経過
準備組合設立
平成2年12月
都市計画決定
平成6年 3月
事業計画認可
平成8年 3月
権利変換計画認可
平成9年2月
施設建築物着工
平成10年10月
施設建築物本体工事完了
平成14年2月
 

   
 

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