まちづくり人 関係者コメント
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  次の世代の“ふるさと作り” そんな思いで参画しました(地権者)  
 
鶴岡氏
野田地区長屋建替準備組合
理事長 鶴岡 武さん

 安全祈願祭を終えて、いよいよ本格的な建設に取りかかるという段階を迎えて、よくぞここまでたどり着けたなあという感慨で一杯です。
 最初に市から市街地整備案の提示を受けたときには「これでいいのだろうか」との思いで一杯でした。有志が集まり「野田のまちづくりを考える会」を作ったのも、住みやすい街の再建を市の担当者と一緒に考えたいと思ったからです。会の活動を通じて、府庁や市議会にも足を運び、市の担当者として事業推進の先頭に立っていた野村主幹と、大声でやり合ったこともありましたよ。こうしたことの積み重ねで、事業の方向についてお互いの理解が深まったのだと思います。
 衆知を集めた話し合いのなかでタウンハウスという新たな選択肢が見つかり、私が準備組合の代表に推されたのは何かの縁でしょう。総会を16回、役員会にいたっては23回も開催して意見の調整を図った苦労も、今となっては良い思い出です。事業の趣意をくんで協力してくれた組合員の方々をはじめ、おりにふれ支援してくれた豊中市と都市整備推進センターの担当の方、また組合員個々の要望にキメ細かく粘り強く対応してくれた服部建設さんに、改めて感謝します。
 新しく生まれる街が、以前の野田同様に平和であるように。そして、ここで暮らし始める子供たちの“ふるさと”として、永遠に愛されることを願ってやみません。(談)



  より望ましい住宅再建の実現に 敬意を表します(コーディネーター)  
 
中西氏
株式会社都市計画事務所
ラウス代表
中西 義和さん

 地権者の皆さんが当初もっとも気にしておられたのは、区画整理により換地を受けた敷地に建つ新しい住宅の床面積や階数、さらに間取りはどうなるのか、駐車場はとれるのか、資金計画はどうなるのかといった点でした。そこで、豊中市庄内再開発室、大阪府まちづくり推進機構(現大阪府都市整備推進センター)と私ども都市計画事務所ラウスでは、まず敷地面積別に数タイプの標準プランを策定し、それに基づく資金計画をご説明。地権者の皆さんに、基本となる住宅タイプを選択していただきました。この時点で長屋建替の参加組合員数も確定し、本格的な詰めに入ることになり、間取りや仕上げなど個別の希望をお聞きして設計面などの調整を重ねたのです。
 今回の長屋建替では、共同して住宅を建設するコーポラティブ方式であり、各戸の独自性を最大限に重視しています。さらに、野田地区の区画整理事業+住宅再建全体では、長屋建替をはじめ4パターンの建替メニューを設定。それぞれに建替え組合を組織することにより、地権者の方々の多様なご要望を叶えることができました。他にあまり例を見ないこうした方法を可能にした、地元地権者・役員の方々、豊中市及び関係者のご努力に、あらためて敬意を表したいと思います。野田地区のまちづくりは、新しい試みとして全国に発信できる取り組みです。その事業に関わらせていただけたことは、自分史に残る仕事のひとつと誇りに感じています。



  一人ひとりの地権者のために
地元、豊中の発展のために
(設計・施工)
 
 
 地権者の方々と基本調整された元設計に基づき、地権者さんとの間で詳細設計を詰めて契約を締結し施工する。当社のミッションは以上のようなもの。ところがフタを開けてみると、それほど簡単なものではありませんでした。
 課題は、34名の地権者さんそれぞれに異なる新しい住まいに対するご要望。そして、ときにそれに相反する設計上の規制でした。棟続きのタウンハウスならではのハードルが、いくつもいくつも出てきたのです。その間で、私たちは「一人ひとりの思いを大切にしよう」と全社の意思を統一。ご意向のヒアリング、設計の手直しと図面の引き直し、構造チェック、代替案の提示を繰り返しました。いわば、戸建住宅を建てるのと同じ位の注文をお聞きしたわけで、タウンハウス版コーポラティブ住宅と言えると思います。こうした対応ができたのも、地道な活動の成果だと自負しています。
 当社にとって今回の案件は、市街地整備として初めて手がける大切な事業です。また、地元の発展に寄与できるチャンスでもあります。実作業にかかって3年。確かに大変な仕事でした。しかし、若手の社員の間には「家を建てる仕事の意義を再認識した」といった声もあり、今回の経験が当社の貴重な財産となることは間違いありません。
 完工まであと1年余り。当社は今後も、地権者の皆様はじめ、豊中市、大阪府都市整備推進センターの皆様のお力添えをいただきながら、全力を尽くす決意です。何卒よろしくお願い申し上げます。(談)

井上 義行氏
池田氏
氏
服部建設株式会社
企画営業部長 井上 義行さん

服部建設株式会社
営業部 池田 好邦さん



田中氏


和田氏
服部建設株式会社
設計部 田中 彰さん

服部建設株式会社
設計部 和田 基之さん




  多くの方々の知恵を集めて より良い再建を目指しました   
 
野村氏
豊中市建築都市部
庄内再開発室事業課
野田地区整備事務所
主幹(所長) 野村 晴夫さん

 豊中市のまちづくりを考えるうえで大きな意味をもつもののひとつに、大阪国際空港の存在があります。野田地区についても、航空機騒音防止法の第2種区域の指定を受けたものの、その後の騒音の低減に伴い、第1種区域に変更されたために、移転補償事業が適用されなくなり、移転した跡地が残されることとなりました。
 このことより、野田地区をはじめとした航路直下及び空港周辺地区の7地区について、運輸省、空港周辺整備機構、府、市の4者からなる空港周辺整備事業調査検討委員会の地区整備計画対象地区となったものです。市では、この検討委員会からの地区整備計画案の提示を背景に、平成6年12月から野田地区整備事業に着手しました。
 市では、戸建の最低宅地面積を65m2と定めています。ところが野田地区では権利者の約半数の方の土地がこの基準に満たないことになります。こうした事情から、現在と同様の広さの住宅面積を確保し、しかも災害に強い街として再生するために、今回の事業ではさまざまな新しい工夫をこらしました。その代表的なものが、長屋建替えのタウンハウスです。
 これは、3〜4戸を1棟の長屋(タウンハウス)にまとめ、その敷地を200m2以下にして、全ての敷地が角地となるよう道路を配置するアイデアです。このことにより、建ぺい率が10%緩和されました。更に、地区全体を防火地域に指定し、建物を耐火構造のRC造とすることにより10%の建ぺい率が加算され合計20%の緩和を受けることができました。
 こうしたアイデアは、都市計画事務所ラウスさんや大阪府都市整備推進センターの皆さんを交えた検討会の場で生まれたもの。いわば、衆知を集めた結晶といえるでしょう。
 住民の方々が、どんな街を望んでいるのか。常にこの気持ちを胸に、住民全体のまちづくりを進めて行く方針です。今後とも皆様のご指導を賜りたく、この場をお借りしてお願い申し上げます。(談)



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