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スーパー堤防による
まちづくり (枚方市伊加賀西地区) |
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「スーパー堤防」って何ですか? 何が「スーパー」なのですか? 答えは、順に説明してまいりますが、一言で言えば、ふつうの堤防より「丈夫で壊れにくい」、そこがスーパーなのです。なぜ、丈夫で壊れにくいのか、それは、堤防を市街地側に盛土をして、堤防の幅を高さの約30倍に広げたゆるやかな台地状の堤防だからです。そのため、万一の洪水や地震のときにも、大きな被害から守ってくれるわけです。 そもそもスーパー堤防の制度は、高規格堤防整備事業として、人口・資産などが集積した地域において、洪水に対する治水安全度の向上を図るとともに、地震等からの壊滅的な被害の発生を回避し、水辺や緑地と一体となった潤い豊かなまちづくりに貢献することができるよう昭和62年度に創設されたものであり、このスーパー堤防をつくることと都市の基盤整備を一度に行ったのが枚方市伊加賀西土地区画整理事業です。 この伊加賀西地区における土地区画整理事業は、土地所有者24名が共同して土地区画整理組合を設立し、まず、建設省による盛土築堤工事が行われ、そのうえで組合による上・下水道等の供給処理施設及び道路築造等の公共施設整備、宅地造成が行われました。 通常はこの土地区画整理事業のなかで、公園・緑地等の整備が行われますが、当事業では建設省の全面協力により、淀川河川公園の整備と土地区画整理事業地内の緑地整備を一団として行い、また、盛土によって、堤防上の住宅からは淀川水面が見えることとなり、文字通り「光と緑があふれるまち」が完成しました。 また組合施行の土地区画整理事業では、予算・決算、仮換地の指定、換地計画等、総会の審議により決するものが度々ありますが、本事業では、充分な議論ののち、ほぼ全ての案件を全員賛成により議決するなど、組合員の真剣かつ前向きな姿勢が事業を円滑に進める結果となりました。この姿勢はその後の早期建築ラッシュ等の土地活用にも現れていると思います。 土地区画整理事業による積極的な土地活用をめざす反面、最近では水害の危険性もかなり減ったため、土地所有者の間でも都市の安全に対する危機感が薄れつつありましたが、この事業を機に安全かつ快適なまちづくりについて再考する結果となり、また今こうして土地所有者ならびに関係行政機関の方々の汗と涙で出来上がったまちを見上げたとき、他地区でも今後同様のケースがあれば、是非この地を参考にして頂きたいと思いながら筆を置きました。 (組合事務局) |
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